2013.03.01
税務会計
昨日の大阪は日差しが暖かく、春が一気に近づいてきたように感じましたね。今日から3月です。
消費税率が来年2014年4月に8%、2015年10月に10%に引き上げが予定されているので、消費税に関する議論を新聞、テレビ等で多く見かけるようになっています。引き上げ時期まであと1年と少しですね。
消費税率の引き上げといっても、消費税がかからない取引があります。
身近なものでは「医療費」が思い浮かぶのではないでしょうか?
今日は、そんな医療費の消費税についての話。
簡単に言ってしまえば、次のような分け方です。
消費税法では「医療の給付等」については非課税としており、その具体的な範囲についても関係法令で規定しています。
どちらかというと、課税されるのものの方がイメージが付きやすいかもしれません。
消費税がかかる医療費は以下のようなものです。
患者の希望によって保険算定額を超える部分(差額ベッド代等)
自由診療(美容整形、人工妊娠中絶、健康診断・人間ドック、予防接種、生命保険会社からの審査料)
医療相談料(健康相談、健康指導、機能訓練、診断書作成料)
歯科自由診療(金属床義歯、歯科矯正等)
地方公共団体等から委託を受けて行われる老人保険法の健康診査及び母子保健法の妊婦・乳児の健康診査
柔道整復師・鍼灸師・マッサージ師の施術で療養費の支給外のもの
200床以上の病院の初診料・診察料のうち特別料金部分、その他自由診療
健康診断費用や、インフルエンザ予防接種の費用などは消費税が課税されます。
また、歯科の自由診療なども消費税が課税されます。
特に意識しなかったかもしれませんが、領収証を見るときちんと課税されているんですね。
なぜ医療費が非課税か。
社会政策的な観点で非課税ということですが、つまり、医療費は消費税の課税がなじまない、ということです。国民の理解が得にくいですよね。
ただ、自分が選んで差額ベッド代を支払うことや自由診療を受けることに関しては課税しますよ、ということです。
予防接種や健康診断については、医療費抑制の観点から消費税非課税、医療費控除の対象となってもよいのではないかと思いますが、治療ではないので現状では消費税課税、医療費控除の対象外なのです。
消費税が非課税なら、税率引き上げに関係ない?と思われるかもしれません。患者は非課税ですが、その分医療機関が消費税を負担する仕組みになっています。
税率引き上げは医療機関にとって大きな負担であり、なんらかの対策が必要との議論がされています。
医療費と消費税。
少し興味を持って頂けたら嬉しいです!
2013.03.01