2014.09.02
インスピレーション
「Excelを使いこなせるようになりたい。」
思ったより多くの人がこのように話しています。同時に、自分がExcelを使いこなせていないと感じているようです。そもそも、Excelを勉強する時に、何から始めればいいのでしょうか?
【今日のポイント】
① 3つの「要素」を意識する!
② 3つの「流れ」を意識する!
③ 「なぜそうするのか」が大切!
(こちらの記事は、下記リンクからダウンロードできます。)
「Excelなんて簡単ですよ!」教える側はそう言います。
そう、Excelは誰でも「とりあえず」使えるようになる素晴らしいソフトです。
しかし、Excelは簡単ではありません。
英語、ピアノ、テニス。どれも習得するには相応の努力が必要です。
そして、どれもきちんと基礎を学ぶことが上達の秘訣でしょう。
では、Excelは違うというのでしょうか?
Excelを効率よく使うためには「技術」よりもまず、「正しい」考え方を身につけなければいけません。
「正しい」考え方をもとに学習や経験を重ねることは、時間も努力も必要です。
しかし、誰でもできます。
いつもの作業を、今かかっている時間の「半分の時間」ですることは、そんなに難しいことではありません。
多くの人が、「機能」「関数」「VBA」の3つの要素をそれぞれ初級、中級、上級と考えています。
しかし、それは間違いです。
VBAが使えれば上級者!ではありません。
これらは並列関係であり、それぞれをバランス良く身につけることでExcelの能力を発揮できます。
反対に、VBAは機能や関数をマスターしていなくても、基礎さえしっかり学べば使えるようになります。
3つをバランス良く学んでいくことが、業務効率化の早道です。
表を作るとき、まず印刷用の表をつくり、その表に直接数値を入力、さらに、表の中に計算式まで入れる。
これは、「きれいに印刷すること」を目的にしています。
なぜそれがいけないのか?
縦横の項目の増減があればすぐに修正する必要がでてきます。効率が悪いのです。
①値やデータを「入力」する、
②集計・分析・加工の「計算」をする、
③印刷やグラフなどの成果物に「出力」する、
このような流れでExcelは使います。
3つの流れを意識しましょう。
そうすれば、どんな出力の仕方にも対応できるようになります。
大切なことは「どうすればできるか?」ではありません。
「なぜそうするのか?」根拠をもつことです。
それは、作ったブックはいつか誰かに引き継ぐからです。
誰が見てもわかりやすく作らなければならない。処理ができていれば良いのではありません。
誰でも分かるように処理していますか?
引継ぎがうまくいかないのは、「後任者」の理解不足ではなく、「前任者」の責任です。
【編集後記】
「正しい」考え方を理解すると、「なるほど!」と思いますが、当然それだけではExcelは使えるようになりません。しかし、この「正しい」考え方は、必ずこれからの学習と経験に役に立ちます!
※平成26年8月1日の研修会を元に作成しています。
講師 田中亨先生 http://www.pwa.or.jp/
2014.09.02