2016.01.25
経営
先週末は税理士向けに「伴走型企業支援と税理士の役割」というテーマで研修講師をさせて頂きました。
税理士として何年も、何十年も企業支援をされている方々に、私が講義するのもおこがましいのですが、社会環境が大きく変化している中で、あらためて経営者から、また社会から求められる企業支援の形を考え直してみる機会になればと思い、自分の考えをお伝えしました。
また、研修の後半は参加者同士の対話の時間をとり、その内容をシェアする時間も確保することができ、場の雰囲気も良かったように思います。
その中で出てきた話題は、AIの進化による業務の縮小、税理士がどこまで経営に口を出すべきか、経営者に寄り添った支援がやはり重要だ、など非常に興味深く、勉強になりました。
私は、税理士のスタイルはそれぞれの価値観だと思いますし、どのスタイルを選んでも生き残る人は生き残れる。それだけだと思うので、同業者との差別化を図る必要は全くないと思います。
それよりも、「経営者と同じ夢を見ることができるか?」ということが大切だと思います。経営者が社会に対して実現しようとしていることに対して同意すること。同じ方向を向くこと。
それを経営者が望んでいて、税理士がスキルの幅を広げなくてもできる支援の方法なのです。
これは、一般社団法人re:terra代表の渡邊さやかさんのお話しを聞いていたときに出てきた言葉。
宮城で「気仙椿」を使った商品開発・販売を通じて雇用を創出している彼女。あるとき被災地に訪問してみんなにあいさつして回っていたとき、こう言われたそうです。
「あなたは何がしたいの?」
仲良しクラブがしたいのか、それともビジネスがしたいのか。
それを聞いて彼女は覚悟を決めたそうです。やはりビジネスがしたいと。
そう覚悟を決めてから、彼女は100人の雇用を生もうとしている志が同じ人としか会わないようにするようにしました。
そうすると、不思議と出会う人が変わり始めた。
同じ志を持つ人とよく出会うようになったそうです。
私は仕事を通じて「社会に居場所をつくる」ことに取り組んでいきます。
経済的にも社会的にもみんなの居場所がある社会。
そのために必要なことがあれば、税理士という仕事だけにこだわりません。
そして、「ビジネスを通じて社会課題を解決する経営者」を支援したい。それが多くの人の居場所を創ることにつながることだから。
そこに税理士という職業に就いた意味があると考えています。
「あなたは何がしたいの?」
あなたはそんなシンプルな質問に答えられますか?
私は覚悟を決めています。
だから、志を同じくする起業家や経営者とお会いできることを楽しみにしています。
2016.01.25