2016.11.24
経営
ピーターティールのゼロトゥワンという本を起業家の方々におすすめしています。
彼はインターネット決済のpaypalを創業し、現在は投資家として活躍しています。
Facebookに早くから投資していたことでも有名です。
本書の「あいまいで楽観的な未来」では世界は持続できず「具体的で楽観的な未来」を描くイノベーターが登場しなければならないとする部分をソーシャルイノベーションをテーマにしたセミナーでお話ししたりもします。
彼が大学の卒業スピーチで話した動画もあります。
本でもスピーチでも彼が特徴的なのは「自分」や「己」について深く考えていること。
つまり、現実的にはシェイクスピアは2つの事を教えてくれています。一つ目は、「己に誠実になんかなるな」ということです。そもそも、我々は己というものを知ることができるのでしょうか?あなたにとっての己とは、他人との競争によって定義されているのかもしれません。私がそうであったように。自分自身を律し、磨いて、気遣うことが必要で、ただ漠然と追っていては己は見つかりません。
この「あなたにとっての己とは、他人との競争によって定義されているのかもしれません。」というのがとても考えさせられる言葉だなと思います。
勉強ができるから弁護士、医者になる。
それは学校の勉強でしてきた競争の延長で、周囲が納得するわかりやすい成功。
一旦は弁護士になりその道を通ったからこそ、きっと分かることなのではないでしょうか。
しかし、彼は挫折を経験したこともあり、そこで自分と向き合い、新しい価値を生み出す起業家になる。
今日、どれだけのものが新しいのでしょうか?私たちは今急激な変化の時代の中に生きているというのは決まり文句です。しかし、真実はより停滞に近いところにあるということが公然の秘密でしょう。コンピューターはどんどん速くなり、スマートフォンはまあまあ新しいですが、一方で飛行機は未だに遅いし、電車は壊れてしまうし、物件は高いし、収入は伸び悩んでいます。
多くの人が目の前の技術革新に取り組んでいるのに、全体として私たちが考えていた未来は創造できていないのではないか。急激な変化が世界にもたらす恩恵とは何なのか。その一方で多くの課題は置き去りになっているのではないか。
make it new
そんなことを頭に置きながら、目の前のことを一歩一歩積み上げていくことが大切なのだと考えています。
2016.11.24