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税理士 / 中小企業診断士 / イノベーション・コーディネーターとして働く中で田中慎が考えたこと・感じたこと税理士 / 中小企業診断士 / イノベーション・コーディネーターとして働く中で田中慎が考えたこと・感じたこと

2018.01.20

日々のこと

わからないことを、わからないままにしておくことも大切

こちらの記事をみていて、私も同じように感じることがありました。

人類学者がUXリサーチに役立つ理由

ポストイットと模造紙が悪いというわけではなく、その使用する場面において不向きな場合があるというということ。

グループワークなどで、いろんな意見が出たふせんを整理して一つに集約していく。そうすると、面白かったはずのアイデアが多数決で集約されていく。そうして出来上がったグループの意見はどこかで見たことのあるようなお行儀のいい意見になっていき、なんとなくグループの満足度も高い。

個人的な好みもあるのかもしれませんが、こうしたワークからはなかなかおもしろいアイデアが出てくることは少ないように思います。

モヤモヤをきちんと受け止める。きれいに整理しすぎない。というフェーズが必要なときがあります。

簡単な例ではSWOT分析があるでしょうか。

自社の強みと弱みを市場の機会と脅威に切り分け、強みを機会にぶつけていく。でも、自社の弱みは本当に弱みなのでしょうか。

少量しか生産できない、ということは、逆に言えば少量での生産に対応しているということ。それを弱みだととらえてしまうと、見るべき市場が見えなくなってしまいます。

現状をフレームワークに整理すると、たしかにモヤモヤはすっきりします。でも、それが本当に次の一手につながるのでしょうか。

それよりも、弱みを別の視点でとらえ、強みとして捉え直すことができる方が、よっぽど大きな一歩となるのではないでしょうか。

「わからなさ」を手放さなければ、わかる瞬間がやってくる

という言葉のとおり。

新しい視点を得ようとするときに必要なことは、観察だと思っています。いま何がおこっているのか、それはなぜなのか。

「アンテナを立てる」と私はいっていますが、わからないものを抱えたまま社会を眺めていると、かならず今まで見えていなかったものが見えてきます。

しっかりと「わからなさ」と向き合うことで、わかる瞬間がやってきます。

特に、インターネットで何でもすぐにわかった気になることができる時代。

わからないことに向き合う時間が、これからますます大切になってくるのではないでしょうか。

2018.01.20