2012.05.02
経営
リレーションシップ・マーケティングとは、顧客との良好な関係を長期的、継続的に維持していくマーケティング手法です。いかに顧客と良好な関係を築くかがポイントになります。
例えば、航空会社のマイレージプログラムや電子マネーは、顧客の囲い込みや購買行動を分析して優良顧客の識別するために利用されています。
リレーションシップマーケティングには、大きく分けて層別対応と個別対応があります。
層別対応は顧客をABCランクなどにランク分けをしてダイレクトメールを発送したり、優良顧客層に対して手厚いサービスを提供します。層別対応に用いられる手法としてはRFM分析やFSPがあります。
一方、個別対応は顧客1人1人に対応します。個別対応の手法としてはワントゥワンマーケティングやマスカスタマイゼーションといわれる手法があります。
ワントゥワンマーケティングでは顧客と双方向のやりとりを通じて学習関係を構築します。そうすることで「この店は自分の趣味嗜好を理解してくれている。」と顧客に思ってもらえば顧客の満足度が上がり、他のサービスに替える可能性が低くなるでしょう。
また、ワントゥワンマーケティングは既存顧客を維持することで個々の顧客の顧客シェア(顧客生涯価値)を高めて範囲の経済を追求します。これは新規の顧客を獲得するためのコストに対し、従来の顧客を維持してさらなる利益を得る方がコストが低いという考え方です。
顧客が中小企業に求めるものは、まさにワントゥワンマーケティングであり、それを実現できるのも中小企業です。
リレーションシップマーケティングは、IT技術の進展により低コストでできるようになってきました。モノやサービスがあふれた現在では、差別化の要因としてリレーションシップマーケティングがますます重視されてくるのではないでしょうか。
2012.05.02