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税理士 / 中小企業診断士 / イノベーション・コーディネーターとして働く中で田中慎が考えたこと・感じたこと税理士 / 中小企業診断士 / イノベーション・コーディネーターとして働く中で田中慎が考えたこと・感じたこと

2012.05.07

経営

組織構造の基本的な類型:機能別組織・事業部制組織

組織構造の基本的な類型は上記のようなマトリクスで表されます。

今回は機能別組織と事業部制組織についてとりあげます。

 

機能別組織

機能別組織とは、最も基本的な組織で、企業全体で1つの単位となっている組織です。職能別組織ともいいます。

製造部門、販売部門のように職能別に部門化してそれぞれに権限が与えられていますが、トップマネジメントによる調整が必要となることが多くなります。

 

専門化によって知識や経験を蓄積することが容易ですが、過度の専門化により部門間の対立が生じやすいといった短所もあります。また、規模が大きくなるとトップに権限が集中することで負担が大きくなる問題も生じます。

経営環境が安定的で変化の少ない状況に適し、中小企業で単一事業をおこなう企業などに適した組織といわれています。

 

 

事業部制組織

事業部制組織とは、製品別、地域別、顧客別を基準として企業の経営活動を複数の単位に分化させ、各事業部が独立した1つの企業のように運営される組織です。

企業の規模が大きくなり、事業を多角的に展開するようになると、機能別組織から事業部制組織に移行するケースがあります。

 

経営トップは業務的な意思決定から解放され、各事業部ごとの評価やコントロールが容易になります。また、各事業部長は事業全体の意思決定にかかわるので後継者の育成にもつながります。

しかし、各事業部ごとに人材・設備を配置するため資源が二重投資される点や、事業部間の対立により全社としての方向性を損なう点が問題点として挙げられます。

変化の多い経営環境に適していて、主に大企業で採用される組織といわれています。

 

 

多くの企業は機能別組織からスタートしますが、どの組織形態にも長所と短所があります。中小企業であっても機能別組織が最適とはいえないので、自社にあった組織構造を検討する必要があります。

 

次回はプロジェクト組織とマトリックス組織について。

2012.05.07