2012.05.16
税務会計
キャッシュ・フロー計算書とは、会社が営業活動を通じてお金がどこから入って、どこへ出ていくかを表す計算書です。
貸借対照表・損益計算書のほかに、この計算書がなぜ重要視されるかというと、損益計算書の利益が直接現預金の増加につながらないからです。
利益が多く出ていても借入金の返済が多ければ、会社のお金は減少していきます。
キャッシュ・フロー計算書は、会社の一会計期間の活動を営業活動・投資活動・財務活動に区分して現預金等がどのように増加・減少したのかを表します。
会社の本来の営業活動からどれくらいお金を得たのかを表します。
このキャッシュ・フローがプラスなら本来の営業活動からお金を生み出す力があることを示しますが、マイナスなら本業でお金を生み出すことができない状況であり、資金不足を起こす恐れがあります。
会社が投資にどれくらいお金を費やしたかを表します。
このキャッシュ・フローがマイナスなら積極的に設備投資などをしていると判断され、プラスなら資産を処分してお金を得ていることを意味します。
会社の営業活動や投資活動のために、どれくらい資金を調達または返済したかを表します。
このキャッシュ・フローがプラスなら積極的に借入れをしていることを意味し、マイナスの場合は借入金などの返済が進み財務体質が改善されていることを意味します。
簡便的には「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計額をフリー・キャッシュ・フローといいます。このお金を企業は自由に使うことができ、将来の設備投資、研究開発、借入金の早期返済などに振り分けることになります。一般的にはフリー・キャッシュ・フローがプラスであることが望まれます。
中小企業庁のホームページでキャッシュフロー計算書をExcelで作成できるツールが公開されています。
2期分の決算書があれば簡単に作成することができますので、お金をどのように得て、どのように使用したのかを分析するのに使ってみてください。
2012.05.16