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税理士 / 中小企業診断士 / イノベーション・コーディネーターとして働く中で田中慎が考えたこと・感じたこと税理士 / 中小企業診断士 / イノベーション・コーディネーターとして働く中で田中慎が考えたこと・感じたこと

2025.01.15

税務会計

法人を設立するときに考える事業年度の3つのポイント

法人を設立する前から相談頂くとき、さまざまなことを一緒に決めていきます。

資本金、株主構成、役員、株式会社か合同会社か。

事業年度もその中の一つですが、あまり意識なく「とりあえず3月」とする方もいらっしゃいます。

今回は3つの視点で事業年度の決め方を考えてみましょう。

繁忙期を避ける

たとえば3月に売上のピークが来るような事業の場合は、3月決算を避けた方がよいと考えられます。

繁忙期というのは売上の波が大きくなる時期であり、その波が予想よりも大きくても小さくてもその期の利益に大きな影響を及ぼします。

その結果、売上が大きすぎた場合にはその利益がそのまま決算に影響し、健全な節税である次の期への投資ができにくくなります。

ある程度繁忙期が落ち着いて事業年度末が近づいてきたときに利益が予測できる秋口にする方が、落ち着いて決算を迎えることができるでしょう。

役員報酬の設定

役員報酬は事業年度開始から3月以内に決めて、原則一年間同じ金額を払い続ける必要があります。

利益に対して役員報酬を設定したい場合、今期の売上を大体イメージして設定したい場合には、繁忙期が期の最後だと利益の予測がつきにくいということがあります。

繁忙期が期の前半にくるようにとは言わずとも、ある程度予測がつきやすい時期に持ってくるのがいいでしょう。

税理士の繁忙期を避ける

こちらは税理士の都合かと思うかもしれませんが、同じようにサポートしたくても、5社の決算を見るのと2社の決算を見るのとでは残念ながらかけられる時間が変わってしまうという事実があります。

 

スタートアップ企業や創業期は自由に事業年度を設定することができるという点と、事業年度は変更することも可能なことを考えて、よい時期を選ぶということはかなり大切な話になってきます。

 

法人を設立してから税理士に相談する方も多いのですが、できれば法人設立前にお声がけ頂いた方が長期的な視点で一緒により良い方向を考えることができます。

ぜひ法人設立をご検討の方はお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

2025.01.15