2012.05.29
税務会計
会社員は通常年末調整されるため、確定申告をする必要がありません。
しかし、
「今年は医療費が多くかかったため、医療費控除を受けたい」
と思ったら確定申告書を提出する必要があります。
「今の時期になぜ医療費控除?」
と思うかもしれませんが、年末に思いもよらぬ歯の治療や入院で医療費をたくさん払ったときに、領収書を置いていなければその医療費については医療費控除が受けられません。「どうせ医療費が10万円を超えないだろう」と思っていても、医療費の領収書を保存しておくことは損ではありません。
「医療費控除の知識がなくても還付申告会場に領収書を持っていけばなんとかなる・・・」
確かにそうですが、還付申告会場では提示された資料からしか判断してもらえませんので、払った医療費が医療費控除の対象となるかどうか基本的なことについては自分で判断する必要があります。自分では医療費控除の対象にならないと思っていたのに、実は対象になる場合もあるでしょう。
会社員にとって身近な税の知識といえば、医療費控除なのです。
医療費控除は、
1年間に支払った医療費
から
保険金などで補てんされる金額
を引いた金額が、
10万円
を超えれば控除を受けることができます。
医療費控除は所得金額から控除され、控除後の所得金額に対して税率がかけられます。
No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁
所得税率は所得に応じて5%から40%までの6段階に区分されています。また所得には国税の所得税のほかに、地方税の住民税所得割が一律10%かけられています。
所得に応じた税の負担は合計で15%から50%になっており、医療費控除をすればその分所得が減るため、医療費控除の対象となる金額の15%から50%の負担が減ります。
50%の税負担をしているのは所得が1800万円超の方ですので、あまり該当しないと思いますが、最低でも15%の負担は減ります。
ちなみに税額が0になればもちろんそれ以上は返ってきません。
面倒だなと思って申告をしなければ返ってきませんが、きちんと申告をすれば返ってくるお金です。とりあえず、今からでも領収書を保存しておいてみませんか?
医療費控除について、少しでも興味がわけばうれしいです!
No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)|所得税|国税庁
【関連記事】
【会社員のための医療費控除2】家族や親族の医療費を払ったら
【会社員のための医療費控除3】ドラッグストアで買ったかぜ薬は?
2012.05.29